2016年8月28日日曜日

Diary. 131 乾いた空


7月某日

花は咲き、朽ちて、首をもたげ枯れ始めると
誰かにちぎられて放られたり、そのまま落ちて土に還ったり出来る。

しかし人はどうだろう。ぐったりとうなだれ、もはや腐り始め咲くことは困難であったとしても、
誰も茎をちぎって放り投げてくれやしないし、そのまま落ちて土に還れるという約束も無い。

人の人生のなんと残酷な事だろう。
この生かされている感覚は、拷問にも似た無慈悲さだ。
いっそ全身がカラッカラに渇いて、握ればパラパラとパン屑のようにこぼれ落ちてくれれば、
もう何も、悔いなんて残りやしないのに。